竹から環境にやさしい材料を作ろう
国立大学法人 九州工業大学 大学院生命体工学研究科
■所在地 | 〒808-0135 北九州市若松区ひびきの2-4 |
---|---|
■主な内容 | バイオマスを原料にした材料の創生/資源循環型材料の研究/大学のシーズを社会に還元するための技術支援/竹セルロースプラスチック材料/竹セルロースナノファイバーの繊維強化樹脂材料/竹リグニンのグラフェン合成 |
■代表/担当 | 准教授 安藤 義人 |
■お問合せ |
化石資源(石油など)の代わりにバイオマスを活用することで、二酸化炭素の発生を抑えたり、循環性の高い材料を開発し、環境の保全と地球温暖化の緩和に科学の力で貢献する研究をしています。具体的には、竹をはじめとする植物にはセルロースやリグニンといった物質が多く含まれていますが、それらを簡単に取り出す独自の技術を基盤にし(特許取得)、竹から取り出したセルロースでプラスチック材料を創造する研究を行っています。たとえば、セルロースをプラスチックのように熱で成形できるように改質したり、セルロースを混ぜてプラスチックの強度を上げたり、リグニンから付加価値の高い炭素材料グラフェンを作成・応用を研究したりと、竹を使って実社会に適した材料の開発を進めています。豊富にある竹を資源として利用することができれば次の点が期待でき、地域企業(経済)・地域環境・地域社会に対して3方良しの環境調和型ゼロ・カーボンサイクルに近づきます。
- 竹で作った材料は、使用後に燃やしてもCO2と水に分解され、その発生したCO2が竹の成長に使われることで、大気中へのCO2の放出を遅延させることができる。
- 放置竹林として邪魔者扱いされていた竹に社会的付加価値、そして素材としての商品的付加価値を与えることで、負担の大きかった放置竹林の伐採、回収が可能になる。
- 竹を素材にすることで自然に負担をかけない材料を社会へ供給できる。
- セルロースはプラスチックだけでなく繊維などにも広く応用できます。
竹を資源として循環させることで、新しい産業を生み出すことが期待できます。
▼研究内容に関するお問い合わせは下記アドレスへ。
yando(at)life.kyutech.ac.jp ※(at) は @ に置き換えて下さい。
参考HP▶︎ https://www.lsse.kyutech.ac.jp/
竹を通じて、経済と環境のバランスを取りながら、持続可能な未来に向けて素材開発を推進しています。